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アポが取りにくい今必要な提案営業スキルとは


コロナ感染拡大防止による自粛が続いている中、中小製造業経営者の方から、「売上回復のため、新規顧客開拓をしたいのだが、今はお客様のアポイントを取るのが難しいので困っている。提案営業の方法を教えて欲しい」とのご相談を受けます。


今まで、既存顧客に対し、「何かお困りごとはございませんか?」と御用聞き営業をしていたものを、お客様との対話を通して、お客様が抱えている問題やニーズをつかみ取り、その解決策を提供するソリューション営業スタイルに転換したい、自社の営業パーソンに提案営業スキルを身に付けさせたいとのご要望です。


しかしながら、そもそも、外出自粛、オンラインミーティング推奨の中、新規のお客様と会話をし、ニーズを収集する機会を作るにはどうしたら良いでしょうか?


今回は、その方法について記載いたします。


◯ H O Wの前にW H A Tを練る

  どうしたら提案営業力が身に付くだろうか、会話術か?プレゼン能力か? 営業会議の見直しか?

  私は、H O W(どの様にやるか)の前に、W H A T(何)をアピールしたら良いか、その内容を精査すべきであると考えます。

  その理由は、訴求内容が優れていれば、営業パーソンの個別能力に依存しない、ホームページなどプル型営業の訴求、人伝の紹介の活用ができるからです。


◯ 顧客ニーズの仮説を立てる

  新規顧客開拓にあたっては、当然ながら事前に顧客の課題、ニーズは把握出来ておりません。そこで、顧客がどんな困りごと、課題を持っているか仮説を立てる必要があります。

そのために必要なことは、①ターゲット顧客を絞る ②川下産業・消費者ニーズを探るです。

 まず、①ターゲット顧客を絞るですが、抽象度が高いとニーズもボヤけてしまいます。例えば医療業界ってどんなニーズがあるのだろうかを探るより、内視鏡のニーズってなんだろうと探る方が、具体的なニーズが見つかります。

②川下産業・消費者ニーズを探るですが、川下産業とは、“サプライチェーンの過程・段階のうち、消費者へ届く段階に近い事業者のことで、具体的には、流通・販売・サービス業のこと”です。これに加え、ターゲット顧客が部品製造業である場合は、最終製品製造業も加えます。

というのは、部品ではなく、自動車などの最終製品であれば、インターネットなどから業界の動向やニーズの情報が取りやすい、高付加価値化のネタが探りやすいからです。


◯自社の強みを活かした解決策を検討する

ターゲット顧客の課題、ニーズの仮説が立ったら、自社の強みを活かし、その解決策を検討します。


◯“つかみはO K!”シート(要約提案書)を作成

  ネタが揃ったところで、顧客が貴社と商談したくなる要約提案書を作成します。提案書と言っても、出来れば、A4 1枚にまとめます。

  その中に記載すべきことは、仮説ニーズとその解決策、そして何故、その解決策ができるかの根拠です。根拠と言っても、詳細は商談で説明すれば良いので、箇条書き程度の内容です。


◯アポイントはどうやって取るか?

  ここで、いよいよ、H O W(どうやって)の登場です。

  これは、状況によって様々ですが、“つかみはO K!”シートがあれば、自社から相手に電話、メールなどで連絡する以外に、例えば、金融機関から紹介してもらうなど、多くの選択肢から最善の方法を選ぶことができます。


◯商談に結びつけるための留意事項

  ほとんどのターゲット顧客には既存取引先がいるため、スイッチングコストの観点から、商談に結びつかないことも多々あります。そうならないためには、相手に今、貴社の話を聞く必要がある、つまり相手の喫緊の課題に対する解決策を示すことで、商談確率を上げるとともに、商談継続率を上げ、ターゲット顧客のニーズを収集できるので、ひいては提案営業力が身に付くと言うことになります。


【結論】提案営業スキルを身に付けるには、まずは、顧客ニーズの仮説を立て、何をアピールするかの中身(WHAT)を精査する必要がある。

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