3C分析による事業再構築補助金申請準備

事業再構築補助金の概要が発表されました。
これによると予算額は、1兆1485億円が計上されており、複数回の募集がある様ですが、仮に1件あたりの補助金額が5,000万円と大きめに見積もったとしても、30,000件規模の採択数が見込まれることになります。
つまり、補助金上限額が、ものづくり補助金より大きく、採択数は小規模事業者持続化補助金並に多い補助金の募集が3月に始まることになります。
公募要領は未だ出ていないので、申請書に何を記載すれば良いのかの詳細は未だわかりませんが、事業再構築補助金の概要の7ページを見ると、要は、コロナ 感染拡大防止による事業環境変化の中、顧客ニーズを踏まえ(他社にない)自社の強みを活かした新たな製品、サービスを(リスクを踏まえ)開発し、新規事業(新規顧客開拓、既存顧客の深堀)を実現させる計画を策定する となり、今までの補助金と要点は大きく変わらない様に思われます(ただし、概要の7ページに、審査項目は追加される可能性があるとの記載あり)。
そこで今回は、公募要領が出る前から出来ることとして、3C分析を用いた事業内容検討方法をご紹介したいと思います。
と言うのは、時間のある今のうちから、①自社の強みが活かせること ②ターゲット顧客のニーズ ③競合の動向 をバランス良く見ておくことが有効であるからです。
◯3C分析とは
3C分析とは、Company(自社)、Customer(顧客・市場)、Competitor(競合)、の3つの視点からビジネス環境を整理するフレームワークです。
◯どの様に行うのか
1枚の紙の上に間隔を空けて、Company、Customer、Competitorと記載し、あまり考え込まないで、自身が記載し易いところから記載していきます。なお、具体的な記載事項、考え方は、以下に記載いたします。
◯Companyから記載する
自社の強み(アピールできること、顧客からの評判など)は、何なのか思いつくままに質より量を重視して書き出します。ここで、強みがあまり出てこないとなったら、これは後回しにし、他の項目に移ります。
一方、ここで、多くの強みのネタが出た方は、その強みを活かしたら、どう言う顧客に売れそうかをCustomerの項目に記載してください。
◯Customerから記載する
ここから書き出す方は、既存顧客層の周辺をターゲット顧客にしているケースが大半であると思いますが、その際は、その顧客ニーズをビフォーコロナ 、アフターコロナ に分けて書き出すことで、新たに自社で、どの様なことが必要になるのか明確化できると思います。
なお、既存顧客層ではなく、新規参入したい別の明確なターゲット(業界、用途、顧客層)がある方は、既にそのターゲットのニーズを把握されていることが多いと思われますので、それを書き出せば良いことになります。また、未だニーズが良くわからないと言うことであれば、インターネットなどで「○○ ニーズ」「○○ 困りごと」などで調べて見てください。ニーズがわかれば、それを自社でできるのか、他社ではやっていないのか、出来ないかを検討してください。
◯Competitorから記載する
自社の強み、ターゲット顧客が思いつかないと言う方も稀にいらっしゃいます。その場合は、ここから書き出すことをお薦めいたします。同業他社のホームページなどを調べ、どう言うことをアピールしているか、どういう顧客がいるのかといった情報のネタをできるだけ多く集め記載していくことで、Company、Customerの項目に使えそうなネタを収集していきます。
◯3C分析のまとめ方
まずは、出来上がった3C分析の紙を毎日眺めて、他にもっと良いアイディアはないか考えてみてください。そして、これ以上浮かばないとなった段階で、その内容を(文句言っても怒らないからの前提付きで)第三者に説明し意見を聞いてみてください。これで、相手が納得する様であれば、骨子は出来たとなります。内容のブラッシュアップ、詳細の詰めは、実際の申請書でじっくり詰めてください。
なお、自社の強みの見つけ方、自社アピールの方法、新規顧客開拓のヒントに関しては、当社、”新規顧客開拓ブログ”に別記事として掲載しております。
是非、ご覧くださいませ。